ラーメン屋の内装工事のポイントやおしゃれなデザインの特徴

ラーメン屋の内装工事の特徴

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飲食店のなかでもラーメン屋は少し変わった存在なので、内装を検討するときは注意が必要です。特に重要なのは油による汚れが目立ちやすいことです。じっくり時間をかけて食べられる店舗もありますが、たいていのところはレストランや料亭とは異なり、短時間で食べることが前提となっています。

従業員も慌ただしく作業していることも多く、それらの過程において油分が飛び散ることは珍しくありません。目視できるほどの大粒が飛ぶことは稀ですが、認識できないほど細かな粒子は頻繁に飛び散っています。

そこでポイントになるのが、オイルに強いコーティングが施されていることです。油を吸収しやすい素材で作られているものを多用すると、短期間で不潔な印象の店になりかねません。それを踏まえて大理石のテーブルを用意するラーメン屋が話題になりました。

そこまで徹底する必要はありませんが、少なくとも壁紙や床などはコーティング済みのものを選択するのが得策です。また、人通りを意識して、テーブルの間隔を適切にとることも忘れてはいけません。ラーメン屋におけるスタッフの動線は、基本的に厨房と各テーブルの最短ルートです。少なくともその動線がスムーズに機能する内装を心がけましょう。

バイキング形式ではないため、お客はいったん座ったら頻繁には離席しません。しかし、水や小皿の受け取りがセルフの場合もあるでしょう。スタッフと鉢合わせないだけの余裕のあるレイアウトに仕上げなければなりません。

おしゃれなラーメン屋の内装工事のデザイン

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昔ながらの古風なラーメン屋も雰囲気に男気があって悪くはありません。しかし、飲食店に対する価値観が多様化しており、おしゃれな雰囲気を求める客が多くなってきました。特に女性は前述のようなラーメン屋を避ける傾向があるので注意しなければなりません。反対にスイーツ店のようなカジュアルな雰囲気のラーメン屋だと入りやすいと感じます。

そこで重要になるのが、基本的には女性客をターゲットにした内装を採用することです。たとえば、壁紙をモノトーンで統一するなど、配色に気を使うだけでもおしゃれ度が一気に向上します。また、カウンターや椅子も汎用的なものは避けたほうが良いでしょう。

カフェで使われているようなアンティーク調のものだと、センスが良い店だと感じてもらいやすいです。このように女性目線で選定していくと、自然とおしゃれな雰囲気が漂うようになります。とはいえ、その代償として使い勝手が悪くなるのは避けなければなりません。

たとえば、かわいいからといってインテリアをむやみにおくと圧迫感が強くなるでしょう。いくら見た目が素敵でも、そのような店舗は居心地が悪くなってしまいます。ラーメンという食べ物は庶民的なものなので、レストランのように豪華な内装は必要ありません。あまり気付かれないところでセンスが光っているぐらいが丁度いいです。謙虚なおしゃれを心がけることで、他店とは多くの面で一味違うラーメン屋として認識されるようになるでしょう。

ラーメン屋の内装工事にかかる費用

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ラーメン屋の内装工事には多くの資金が必要になります。他の飲食店と比べて特に多いわけではありませんが、かなりの負担になるのは間違いありません。そのため、あらかじめ金額の目安を知っておき、融資も含めて資金調達の方法を検討することが求められます。

とはいえ、オーナーのこだわりや店舗のコンセプトによって、完成までにかかる必要は異なります。平均は500万円程度ですが、最低限に絞った場合は300万円台で済むこともあるでしょう。一方で、いろいろと趣向を凝らしたら600万円を超えることも珍しくありません。

これには厨房機器などの価格も含まれている点に注意してください。もちろん空調設備などすべてを含めた金額であり、一概にはいえませんが開業資金の半分ほどを費やすことになります。また、かなりの割合で人件費が影響することも忘れてはいけません。

工事に関わる人数が多ければ、その分だけ支出が増えるのは当然です。工事を急ぐという理由で、人員を増やした場合はその分だけアップするので気を付けてください。4カ月で500万円と提示された場合、2カ月にしてもらうと1000万円近くかかるかもしれません。

このように多くの要因によって工事にかかる必要は大きく変わります。最初に述べた金額はあくまでも相場であり、100万円ぐらいの振り幅を計算に入れておいたほうが安心です。いずれにせよ正確に知りたければ、業者に見積書を出してもらう必要があります。

ラーメン屋の内装工事費用を抑える方法

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居抜き物件を借りるのは、飲食店の内装費を浮かせるスタンダードな方法です。ラーメン屋にも適用できるので、少しでも安くしたいなら頭に入れておくと良いでしょう。あらかじめ素敵な内装が整っている店物件を選ぶと、ほとんど工事をすることなく開業できます。とはいえ、そのような物件は少ないのが実情であり、しつこく探しているとオープンが遅れかねません。

見つかりそうにないなら、スケルトン物件を選択するという方法もあります。下手に内装がそろっていると、それらのイメージが自店に合わない場合、大々的に工事をしなければなりません。既存のものを取り壊すところから始めるため、費用と時間が顕著に増えることになるでしょう。それに対してスケルトン物件なら、少なくても取り壊す作業は発生しません。新規に増設していくだけの費用で済むということです。

また、あえてスケルトン構造のままで運用するというテクニックもあります。シンプルな外観がおしゃれとされる時代なので、すっきりとして雰囲気は好印象につながりやすいです。その他の工夫として、きれいな中古品を主体にするのも有効な手段です。

ラーメン業界の景気はよくないので、倒産した店が新品同様のものを中古店に多く流しています。それらの中からセンスに合うものを選択すると、大鼻に節約することも難しくありません。ただし、インターネット経由で買うのではなく、実際に訪れて実物を見てから購入することが不可欠です。

ラーメン屋の内装工事をする際に注意したいこと

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ラーメン屋で最も大切なのは味だと思われがちですが、いくら美味しくてもそれだけでは集客数は増えていきません。店舗の雰囲気も含めてトータルで高品質にしていく必要があります。そのため、大きな出費になろうとも、内装工事に関して妥協しないように注意してください。

人気が高くなれば、イニシャルコストは2年ほどで十分に回収できます。また、閉塞感が出ないように気を付けることも大事です。オープンなカフェなどと違い、屋台スタイルを除くと基本的にラーメンは屋内で食べます。陽光をふんだんに取り入れられる大きな窓があれば、店内の空気感は軽くなってリラックスしやすくなります。

ラーメン屋といえば頑固な店主の態度がよく話題になりますが、それが通用するのは名実ともにトップクラスの店だけです。新規参入するラーメン屋の店主がマネをすると、誰も訪れてくれなくなるので気を付けましょう。そのような堅苦しさをなくすためにも、明るい気持ちになれるような内装を心がけてください。

他の飲食店と同様に清潔と感じられる配慮が欠かせません。慌ただしく作っているところを見られないように、調理環境とフロアを完全に分断することも一つの手です。臭い対策も重要なので優れた空調設備も導入したほうが良いでしょう。ただし、内装の一部としてスタイリッシュに見えることが条件になります。業務用のなかにもデザイン性の高い製品が増えてきました。機能と外観の両面から満足度の高いものを選びましょう。